用語編

高校受験に関わる用語

公立高校とは

公立高校(こうりつこうこう)は、地方公共団体(主に都道府県)が設置・運営する高等学校のことを指します。

授業料は比較的安く、地域に密着した教育が行われる場合が多いです。公立高校には多様な学科やカリキュラムが存在し、普通科、商業科、工業科、農業科などさまざまな選択肢があります。

公立高校の最大の特徴は、教育内容が一定の基準に基づいているため、地域や学校による教育格差が比較的少ないとされています。また、私立高校と比較して授業料が安いため、多くの家庭にとって手が届きやすい教育機関でもあります。

岩手県の入学試験は、通常、中学校の最終学年の3月上旬に実施され、多くの場合、筆記試験5教科(国社数理英)と面接、そして一部の学科では実技試験が含まれることもあります。公立高校で提供される教育は、基本的に文部科学省のカリキュラムガイドラインに沿っています。

私立高校とは

私立高校(しりつこうこう)とは、個人や教育法人、宗教団体などが設立・運営する高等学校のことを指します。

私立高校は多様な教育方針や特色があり、その多くは独自のカリキュラムや教育プログラムを設定しています。

例えば、進学校、スポーツ特化型、国際教育、芸術・音楽など、多様な目的や特色に応じた学校が存在します。

授業料は一般に公立高校よりも高く、入学金や施設費、教材費なども別途必要な場合が多いです。しかし、それに見合った設備やプログラム、質の高い教育が提供されることが多いとされています。

入学試験は、多くの場合、公立高校よりも少し早い時期に行われ、岩手県内の多くの私立高校一般入試は1月上旬から2月上旬にかけて行われます。

筆記試験だけでなく面接、作文、小論文、推薦入試、AO入試(アドミッション・オフィス方式)など、多様な方法で学生を選抜します。

特定の私立高校には、大学との提携プログラムが存在することもあり、そのような場合は高校卒業後にスムーズに提携先の大学に進学する道もあります。

私立高校はその多様性から、学生や親が求める教育目標により密接に合った選択が可能であるとされています。ただし、その分、学校選びにはより多くのリサーチと検討が必要とされます。

学科(学系)とは

「学科(がっか)」または「学系(がっけい)」は、令和7年度以降の岩手県立高校の場合、普通・理数、普通科(文理・芸術・外国語・スポーツ科学など)、流通ビジネス科、会計ビジネス科、動物科学科、植物科学科、、機械科、電気科など各高校によって異なります。

公立高校一般入学者選抜試験とは

公立高校一般入学者選抜試験(こうりつこうこう いっぱんにゅうがくしゃ せんばつしけん)とは、公立高校に入学を希望する生徒を選抜するための標準的な試験方法の一つです。この一般入学者選抜試験は、各都道府県や市町村が独自に設定・実施しています。試験は主に筆記試験で行われ、英語、数学、国語、理科、社会の基礎学力を問う問題が出されます。

一般入学者選抜試験は、通常、中学3年生が受験するもので、岩手県の試験日は例年3月上旬に設定されています。合格者はその年の春(4月)に高校に入学します。

一部の公立高校では、面接や小論文、実技試験(例えば、体育科や美術などで実施されることがある)が加わる場合もあります。ただし、これは学校や学科によって異なるため、具体的な内容は各高校の募集要項で確認する必要があります。

また、一般入学者選抜試験以外にも、推薦入試があります。これらは通常、一般入学者選抜試験よりも少し早い時期に行われることが多いです。岩手県の場合は推薦入試が1月下旬に実施予定となっています。また岩手県の場合、令和7年度入試より推薦入試ではなく、特色入学者選抜に変更予定。

一般入学者選抜試験は、公立高校において最も一般的な入試方法であり、多くの生徒がこの試験を通じて高校に進学します。

岩手県一般入学者選抜における学力検査:調査書の比率

令和7年度から実施される岩手県立高等学校入学者選抜における一般入学者選抜での学力検査(500点):調査書の比率(500点)の種類は全部で5種類あり、各高校がそれぞれどの比率にするのかを1つ選抜します。

その5種類は、学力検査:調査書の順で「7:3」「6:4」「5:5」「4:6」「3:7」となっており、例えば令和7年度の一般入試における盛岡四高の比率は「6:4」となっています。

岩手進学コンサルタントの個別対策ガイドプランでは、各高校の特色入学者選抜検査内容や定員の割合、実施の有無、学校独自検査の有無、学力検査:調査書の比率など、多岐にわたる情報を知ることができます。お問い合わせはコチラ

特色入学者選抜とは

「特色入学者選抜」(特色入試)は、岩手県において一部の高校で採用されている入学試験の一つで、令和7年度入試より実施されます。全ての岩手県立高校で実施されるわけではありません。

名称と出願条件

  • 令和6年度入試までは「推薦入試」と呼ばれていましたが、令和7年度以降は「特色入学者選抜」(特色入試)という名称に変更。
  • 中学校長の推薦は不要で、部活動等の実績(大会の成績など)も出願の要件とはされていません。

選抜基準

  • 受検生の日常的な学習や活動で身につけた多様な資質・能力が評価されます。

募集定員

  • 普通科及び普通・理数科は定員の10%以内。
  • 体育、芸術に関する学系は50%以内。
  • 上記以外の学科は定員の20%以内。

検査内容

  • 調査書、志願理由書が必要。
  • 検査(面接、小論文、作文、実技、口頭試問、プレゼンテーション等)の中から1~2項目が選ばれます。

その他

  • 志願者が多い場合、提出書類による一次選考が実施されることがあります。
  • 特色入試は一般入試の第1志望の高校・学科等にのみ出願可。特色入試のみの出願は不可。
  • 特色入試にも出願した場合、2日間の検査(一般入試、特色入試)をすべて受検。

準備方法

  • 日常的に学校での学習や学校外の活動に真剣に取り組むこと。
  • 取り組んだ学習や活動で何を学び、どのように高校生活でそれを活かすかをしっかりと表現できるように準備することが推奨されています。

この特色入試は、従来の学力テストや部活動での実績よりも、各生徒が持つ独自の資質や能力を評価する点が特徴とされています。これによって、多様なバックグラウンドを持つ生徒がその能力を発揮し、高校での新たなスタートを切るチャンスを得られるとされています。

例えば、令和7年度の特色入学者選抜における盛岡三高の検査内容は、「面接」及び「口頭試問」の2つとなっています。

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学校独自検査とは

令和7年度から実施される岩手県立高等学校入学者選抜における学校独自検査とは、一般入学者選抜のうち、各高校ごとの裁量で実施の有無が決められています。すべての高校で実施されるわけではありません。

学校独自検査の種類は、面接、小論文、作文、実技となっており、例えば令和7年度の南昌みらい(仮)高校普通科(芸術)では実技を実施予定で、配点は100点となっています。

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アドミッションポリシーとは(特色入学者選抜に関係)

アドミッションポリシー(Admission Policy)とは、入学者受け入れに関する方針とも呼ばれ、高校や大学、専門学校、またはその他の教育機関が新たに生徒や学生を受け入れる際に採用する方針や基準をまとめたものです。

このポリシーは、その学校がどのような人物を求めているのか、何を重視して選考するのかを明示するために用います。

一般的に、アドミッションポリシーには以下のような内容が含まれることが多いです。

  1. 目標とする学生像:その学校が理想とする学生の特性や能力、資質を説明します。
  2. 選考方法:入学試験の形式(筆記試験、面接、ポートフォリオなど)や、どのような要素を評価するかが述べられます。
  3. 入学試験の科目:何がテストされるのか、それにどれだけの重みが置かれるのか。
  4. その他:特別な入試ルートや推薦入学、AO入試(総合的な資質を見る入試)など、独自の選考方法があればその説明。

アドミッションポリシーは、受験生やその親、また教育関係者にとって、その学校が何を大事にしているのかを理解する上で非常に有用な情報です。また、教育機関自体も、アドミッションポリシーを明確にすることで、教育目標や選考基準に一貫性を持たせることができます。

受験生はこの情報を基に、自分がその学校に適しているかどうかを判断したり、どのように準備をすればよいかを考えることができます。

例として令和7年度の盛岡第一高等学校のアドミッションポリシーは以下となります。

本校への入学を強く希望し、下記の資質・能力等を有する意欲溢れる生徒の入学を望みます。
・中学校までに学習する各教科の基礎的・基本的な知識・技能
・中学校までの学習等で身につけた知識・技能を様々な場面で活用する力
・知的好奇心や学ぶ意欲、新しいことへのチャレンジ精神
・時間の厳守や挨拶の励行等の基本的な生活習慣

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年度とは

年度(ねんど)とは、一定の期間を指して用いられる時間の単位です。一般的には、特定の活動や業績を評価、管理するための期間を示します。多くの場合、年度は12ヶ月間であり、日本においては通常、4月1日から翌年の3月31日までを指します。この期間は、公共機関や多くの企業、学校で用いられる最も一般的な年度です。

年度は、財務報告、予算計画、業績評価、税金の申告・納付など、多くの公式な手続きや活動において基準とされます。例えば、国や地方自治体は、予算を年度ごとに計画・実施します。企業も、年度末に財務諸表を作成し、その年度の業績を評価することが一般的です。

ただし、「年度」という言葉は文脈によっては異なる意味で使われることもあります。たとえば、学術研究のプロジェクトや特定の業界、国際機関などでは、独自の年度を設定することがあります。

総じて、年度はその組織や文脈において、特定の活動や計画、評価が行われる基本的な時間枠として機能します。

●年度入学者選抜入試とは

●年度入学者選抜入試(●ねんどにゅうがくしゃせんばつにゅうし)とは、●の年度(通常、4月1日から翌年3月31日まで)の入学者を選抜する入学試験のことを指します。

令和6年度岩手県立高校入学者選抜学力検査の場合・・・

令和6年4月1日以降に公立高校へ入学する生徒を選抜する入試のことで、令和5年度(令和6年の3月)に実施

令和7年度岩手県立高校入学者選抜学力検査の場合・・・

令和7年4月1日以降に公立高校へ入学する生徒を選抜する入試のことで、令和6年度(令和7年の3月)に実施

となります。

倍率とは

倍率(ばいりつ)とは、一般にはある数値が別の数値の何倍であるかを示す指標です。

入学試験では、倍率は受験生の数を募集人数で割った値であり、その学校や学科、コースの競争率を示す数値としてよく用いられます。

例えば、ある学校の募集人数が100人で、受験生が200人だった場合、倍率は200人 ÷ 100人 = 2倍となります。

これは、1つの席に対して2人の受験生が競争するという意味になり、倍率が高いほど競争が激しいとされます。

倍率は以下のような点で重要です。

  1. 受験生にとって:倍率が高いとその学校・学科への入学が厳しく、しっかりとした準備と対策が必要とされます。
  2. 学校にとって:倍率が高い場合、その学校や学科が人気であると一般に解釈され、ブランド力があるとされます。

ただし、倍率だけで学校の質や適性を判断するのは危険であり、他にも多くの要因(教育内容、施設、指導体制など)を考慮する必要があります。また、倍率は年度や時期によって変動することが多いため、一つの指標として使う場合もその限界を理解することが重要です。

調査書点(内申点)とは

調査書点(内申点(ないしんてん))とは、中学校において、中学1年生から中学3年生までの各教科における5段階評価を、ある一定のルールに従い計算することで算出される点数で、令和6年度までの岩手県立高校入学者選抜試験における調査書点の配点は、1000点満点中440点。440点は中学1年生から中学3年生までオール5の場合となります。通常の調査書点の計算方法では660点を圧縮して2/3を掛け、440点に圧縮しています。傾斜配点を除く。

令和7年度入試より660点を500点に圧縮されるため、今までの440点から500点になることで、より一層5段階評価の重みが増すかたちとなります。

専願(せんがん)または単願(たんがん)とは

専願(せんがん)または単願(たんがん)とは、受験において特定の学校や学科にだけ出願することを指します。

専願・単願を選択する理由は多岐にわたり、以下のようなケースが考えられます。

  1. 強く志望する学校がある場合:その学校に絞って準備をすることで、合格確率を高めたいと考える場合。
  2. 特定の条件下での受験:特別な推薦入試などで受験する場合、その学校に専願で出願するケースがある。
  3. 資源の集中:複数の学校に出願する場合、それぞれの学校の選考内容(試験科目、面接、小論文等)に対する準備が必要ですが、専願・単願であればその手間が省けます。

専願・単願のリスクとしては、その学校に不合格になった場合のセーフティーネットがないことです。そのため、専願・単願で出願する際には、そのリスクをしっかりと考慮し、準備をしておく必要があります。

併願(へいがん)または多願(たがん)とは

併願(へいがん)または多願(たがん)とは、受験において複数の学校や学科に同時に出願することを指します。

併願・多願の主な特徴として以下のような点があります。

  1. リスクヘッジ:一つの学校に不合格だった場合でも、他の学校で合格する可能性があるため、リスクを分散できます。
  2. 選択肢の拡大:複数の学校から合格通知をもらえた場合、最終的にどの学校に進学するかを選択可能。
  3. 資源の分散:複数の学校に出願するので、それぞれの試験内容(筆記試験、面接、小論文等)に対する準備が必要となります。

併願・多願を行う際の注意点:

  1. 出願費用:複数の学校に出願するため、それだけ多くの出願費用が必要です。岩手県の私立高校では、一定の金額で複数種の受験でも、受験料の追加がない私立高校があります。
  2. 準備の手間:各学校の試験は異なる内容で行われる場合が多いため、それぞれに対する対策が求められます。
  3. 試験日程:試験の日程が重複する可能性があり、その場合はどちらか一つを選ばなければならないこともあります。

併願・多願は専願・単願(一つの学校や学科にだけ出願すること)とは対照的です。専願・単願はリスクが高い反面、目標に集中できる利点があります。どちらの方法が良いかは、受験生自身の目標、能力、考え方によって変わりますので、慎重に選ぶ必要があります。

偏差値とは

偏差値(へんさち)は、自分のテストの点数が、みんなの中でどれくらい高いか、または低いかを数値で見ることができるものです。

偏差値が50だったら、それはまさに真ん中。つまり、平均的な点数です。偏差値が60だったら、みんなの中で結構いい点数を取ったということ。逆に、偏差値が40だったら、ちょっと点数が低かったということになります。

例えば、クラスのみんなで100点満点のテストをした場合

  • もし偏差値が70なら、みんなよりもすごくいい点数を取れた
  • 偏差値が50なら、みんなと同じくらい。
  • 偏差値が30なら、ちょっと頑張りが必要。

この偏差値を使って、どの科目が得意で、どの科目が苦手かを知ることができます。

しかし、偏差値は「今の自分」を数値で示しているだけで、これからどれだけ頑張れるかは自分次第です。

試験当日の体調やメンタルでも変動します。

ですので、偏差値が低くても落ち込むということではなく、逆に、偏差値が高くても、それがすべてではないので、常日頃からベストを尽くす努力をして、本番で力を発揮できるように、訓練をしておく必要があります。

実質定員とは

実質定員(じっしつていいん)とは、各高校の科などにおいて、事実上受け入れることができる最大人数を指す用語です。この数字は、公表されている「定員」よりも実際には少ない場合が多いです。

たとえば、ある高校の学科が「定員100名」と発表している場合でも、推薦で10名合格した場合、一般入試における実質定員は90名で、この90名が「実質定員」となります。

実質定員を知ることで、その学校やコースにおける倍率率をより正確に把握することができる場合もあります。

実質定員は以下のような点で重要です:

  1. 競争率の判断:公表されている定員よりも実質定員の方が少ない場合、競争率は上がります。
  2. 進学指導:特に受験に関する指導を行う際には、実質定員も考慮した方がより現実的なアドバイスができる場合があります。
全日制と定時制、通信制とは

「全日制」と「定時制」は、主に高等教育機関や専門学校などで用いられる教育制度の形態を指す用語です。

全日制

全日制は、一般的に朝から午後にかけての時間帯に授業が行われる制度です。学生は学校に長時間滞在し、多くの科目を学びます。この制度では、学生は学業に専念する時間が多く、多様な教育活動や課外活動に参加する機会も一般的には多いです。全日制は、高等学校や大学、専門学校など多くの教育機関で主流の形態とされています。

定時制

一方で、定時制は特定の時間帯(多くの場合、夕方以降)に授業が行われる制度です。この形態は、昼間に働いたり他の活動をしている人々が、夕方以降に学校に通って学ぶための制度です。定時制は、全日制に比べて授業時間や科目数が少ない場合が多く、自分のペースで学べる環境が提供されています。

定時制と全日制の大きな違い

全日制が一般的には学業に専念するためのものであるのに対し、定時制は働きながら、または他の活動を行いながら学ぶ人々に適した形態とされています。それぞれの制度には独自のカリキュラムや単位制度があり、学校によっては全日制と定時制の間で単位の互換性がある場合もあります。

通信制

「通信制」は、学校教育における一つの制度であり、学生が物理的に学校に出席することなく、主に郵送、インターネット、テキスト、ビデオ教材などを用いて学習を進める方式です。この形態は、全日制や定時制に比べて、より柔軟な学習スケジュールが可能であり、地理的な制約や個々の生活環境に合わせて学習ができるという特長があります。

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